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食べすぎが脳にダメージを? 大人世代こそ知っておきたい断食の力

食べすぎが脳にダメージを? 大人世代こそ知っておきたい断食の力

8th Dec 2025

脳が若返る「断食」の新常識

今日から始める、元気に歳を重ねる食習慣

「1日3食、おやつ付き」――
そんな食生活が当たり前になっている現代。
でも実は、その食習慣が私たちの脳や体に負担をかけているとしたら?
最近の研究で、適度な断食が
脳の健康維持に驚くほど効果的であることがわかってきました。
認知症予防、集中力アップ、免疫力の向上まで。
断食がもたらす健康効果を、科学的な視点からご紹介します。


運動が筋肉を鍛えるように、断食は脳を鍛える

断食というと、
つらい修行のようなイメージを持つ方もいるかもしれません。
でも、ここでお話しするのは、
日常生活に無理なく取り入れられる「間欠的断食」
週に1〜2回、食べない時間を意識的に作ることで、
脳に驚くほど良い変化が起こるのです。

運動が筋肉を刺激して強くするように、断食は脳細胞を刺激します。
ジョンズ・ホプキンス大学の研究では、
週に2回の断食を行うことで、
パーキンソン病とアルツハイマー病の両方の発症リスクが
明らかに低下することが示されています。

また、別の研究では、
断続的な断食と運動を定期的に組み合わせることで、
医薬品の使用が67%以上減少するという結果も。
これは、私たちの体が本来持っている自己治癒力を、
断食が引き出してくれることを意味しています。


断食中、脳内で何が起きているのか

断食をすると、脳内では様々な有益な変化が起こります。

まず、脳はエネルギー源として「ケトン体」を使うようになります。
これは通常の糖質エネルギーよりも効率が良く、
脳により持続的なエネルギーを供給してくれます。
その結果、精神的な疲労が減り、集中力が向上。
脳内の化学バランスも整います。

さらに、断食は神経栄養因子という物質の産生を増やします。
これは、神経細胞の成長や、神経細胞間の結合を促進し、
学習能力や記憶力の向上につながります。
また、神経細胞内のミトコンドリア(エネルギーを作る器官)の数も増加。
より効率的に働く脳へと変化していくのです。

ストレス耐性が上がり、
うつ症状の改善にも役立つという報告もあります。
断食によって脳が受けるストレスは、
適度な運動と似た「良いストレス」。
これが脳を強く、病気に対してより耐久性のあるものにしてくれます。


「腹八分目」は科学的にも正しかった

昔から「腹八分目に医者いらず」と言われてきましたが、
これは科学的にも正しい知恵でした。

食べ過ぎると、脳は制御できない興奮状態に陥り、
機能にダメージを受けます。
言い換えれば、体が燃焼する以上に食べることは、
脳に軽い負担を与え続けているということ。
てんかん発作に苦しむ子どもたちの治療でも、
断食が炎症を減らし、
過度に興奮する脳のシグナルを抑える効果が認められています。

カロリー制限に関する研究の多くは、寿命が伸びるだけでなく、
慢性疾患と闘う能力が高まることを示しています。
そのメカニズムには、以下のようなものがあります。

・細胞の炎症ダメージを減らす
・DNAを保護する
・免疫機能を改善する
・ホルモンバランスを整える
・重金属の解毒を促進する

つまり、断食を適切にライフスタイルに取り入れることで、
私たちが病気になる主な原因の多くを減らすことができるのです。


長期断食がもたらす「免疫システムの再起動」

3日以上の長期断食になると、さらに驚くべき効果が現れます。
それが「免疫システムの再起動」です。

断食を延長すると、体は「サバイバルモード」に入ります。
このモードでは、古くて傷ついた免疫細胞が淘汰され、
幹細胞を使って新しい、完全に健康な免疫細胞が作られます。
一般的に4日以上経過しないと、この幹細胞の放出促進は起こりません。

白血球の数は断食中に一時的に低下しますが、
その後再生されると、以前にも増して強く働くようになります。
これは、自己免疫疾患の改善や、
がん細胞への抵抗力を高めることにもつながります。


無理なく始める断食のコツ

いきなり長期の断食は必要ありません。
まずは、夕食を軽めにして翌朝の朝食までの時間を長めにとる
「間欠的断食」から始めてみましょう。
週に1〜2回からスタートするのがおすすめです。

断食中は、たっぷりの水分補給を。
生姜とウコン(ターメリック)、
レモンやライムを絞った温かいドリンクもおすすめです。
これらの食材には抗炎症作用があり、断食の効果をさらに高めてくれます。

断食を始めると、
最初はだるさや頭痛といった好転反応が出ることもあります。
これは体が解毒している証拠ですが、無理は禁物。
自分の体調と相談しながら、無理のないペースで続けることが大切です。


食べ方を変えて、元気な毎日を

私たちの体は、
必要以上に食べると病気や細胞の機能不全を引き起こします。
逆に、適度な断食は細胞の活動を修復し、
リセットする素晴らしいツールなのです。

今日からの健康づくりに、「食べない時間」を上手に取り入れてみませんか?
より健康で、より幸せな毎日が待っています。